もはや日曜劇場、ノンフィクションTマート店長です。
9月9日、17時2分。部活動を終え、片付けをしているときに職員会議にて不在だった2人の顧問がパソコン室に現れた。
普段であれば「会議やっと終わったわ。全員来てた?」と軽い事後報告をしたのちに雑談、帰宅というのが通例。だが、そのときの2人の顔はそんな話が出来ないほどこわばっていた。
「部長、ちょっと。」
普段は聞かない顧問の冷静な声。この声に聞き覚えはある。以前教師用PCを勝手にイジっていた先輩を叱っていた声だ。
私は必死に思い出した。顧問をそこまで怒らせた心当たりを。もしかしてアレか?いやアレはもう終わったはず、、もしかして授業中に雨雲レーダーを見ていたことか?いやそれなら今じゃないだろう、、、
と、思い出しているうちに面接かのように椅子が3つ用意された。
本来叱るのであれば私の分の椅子は無い、、、
この時点で安堵した。だがその場合今回の話とは。明日部活があるのにも関わらず、LINEで繋がっているのにも関わらず、職員会議後にわざわざパソコン室に顔出すほどの要件とは一体なんなのか。
「とりあえず座って。」
顧問の言葉で用意された椅子に腰を下ろす。顧問らの反応を伺うためリュックを背負ったままだったが何も言われなかった。
「お前、文化祭の催し物の企画書ってちゃんと出したか?」
顧問の口から、覚悟していた問いとは違った言葉が出てきた。
「はっはい、7月の保護者会の前の週にポータルサイト1部活で提案してる文化祭のパンフレット的なサイトの提案書と共に提出したはずです。」
「そうか・・・」
「ならあの資料は生徒指導部のミスですかね・・?」
「かもしれないな・・」
副顧問と顧問が納得している中、唯一状況が飲み込めない私。
「一体、職員会議で何があったんです?」
「ああ、実はな。職員会議で配られた資料の中に、パソコン部の出し物が無かったんだよ。」
職員会議にて生徒指導部生徒会担当の先生から今年の文化祭についての説明があった。私が担当しているポータルサイトについての説明も行われ、催し物リストが配られた。だが、そのリストにはパソコン部としての催し物の記載がどこにも無かったという。
パソコン部の催し物については割愛するが、夏休み前から準備を始め、開発担当者はこのためにPHPを学んだという超大作の謎解きゲームである。
その、3年間の集大成とも呼べる企画が、無かった。
「ちょそれマジですか?!」
思わず立ち上がり声を荒げる私。
その謎解きゲームには私の無茶振りを見事に成し遂げた開発担当者の成果が詰まっている。無茶振りをした身として、その努力を消えるようなことなど許されない。
「今から確認しに行くか。」と、顧問が立ち上がりパソコン室の戸締まりを確認する。
「でもまだ生徒会の先生居ますかね?」
生徒会担当含む生徒指導部は夕方17時の定時と共に帰宅する姿を何度も見る。社会人としては理想的な職場だ。
「まあ行ってみなきゃわからないな。もし居なかったら明日部長1人で行って来い」と顧問が言う。
向こうの責任と確定し、少し心に余裕ができたのだろう。容赦なく冗談を飛ばしてくる。
顧問も管理室から荷物をまとめ、生徒指導部に殴り込みに行く準備はできた。
部長、顧問、副顧問、なんかずっと居合わせた開発担当者の4名で突入す。
「ごめん俺車だけ回してから行くから先行ってて」と顧問。
部長、副顧問、なんかずっと居合わせた開発担当者の3名で突入す。
いつもなら入ろうとするだけでSAN値がゴリゴリ削れるHR棟2工業高校特有の呼び名、普通の教室や職員室がある棟2階の生徒指導室。
だが今は私一人ではない。3人(4人)だ。
副顧問が先行して戸をノックし、中に入っていく。そのすぐ後ろに付き、いつもどおり大きな声で学年クラス名前を叫ぶように言う。
「〇〇先生いらっしゃいますか」
「おう△△か、どうした?」
こっちに気を取られているうちに副顧問がアタック。生徒会担当に迫り、事実確認を行う。
その間私はただ突っ立ってるだけ。生徒指導室には様々な個人情報があり奥まで入ることは許されていないからだ。
途中車をHR棟付近に移動させてきた顧問も合流し、追求する。
あまり詳しくは聞き取れなかったが、このような会話があった。
生徒会「文化祭の企画書はこのファイルにまとまってます。さっきのリストもこのファイルからうちらがつくりましたね。」
顧問「どれどれ・・フムフム」ペラペラ
顧問「いやあるやん。」
生徒会「あっ、ほんまやん。」
我々パソコン部に非はなく、全ては生徒会担当の先生の入力ミスであったことが発覚。
それには私も安堵。顧問2人も呆れていたと思う。
企画書の二次提出のときにはちゃんとリストに加えるということで生徒指導室を去った。
外に待機していた開発担当者にも説明し、今後もよろしくと伝え、おうよ、と応えてくれた。
顧問からは「これで今日のブログは大丈夫だな」と直接言われてしまった。だから私は書いている。
~~あとがき~~
今までにない書き方をしましたがいかがでしょうか。明日自分で見返して恥ずかしいかもしれませんが書ききった気持ちの良いうちに上げてます。
完全に脳内では半沢直樹が流れていましたが、アレは向こうが完全な悪意をもってやってる前提ですね。今回のうっかりミスとかじゃつまらないです()
あとこういう小説っぽい書き方は無理ですね。自分は今日あったことを書いた「ノンフィクション」ですが、モデルの事件があるフィクションや、完全オリジナルとかを書ける人ってほんと凄いですね。
一時期二次創作小説を書いてたときもありましたが、諦めましたもん。そんなわけでくっそ拙い文章でしたがここまで読んでいただきありがとうございます。容赦ない添削コメントを残してくだされば勉強になります。
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